曼珠沙華に染まる「高麗の郷」にて

はがき版 ブログ用 埼玉県日高市 高麗の郷 20190922

 

木々の足元を 隙間なく真っ赤に染める曼珠沙華
秋のお彼岸の時期に咲き揃う 約500万本の大群落は壮観だ

この景色が大勢の人々を引き寄せるようになって久しい埼玉県日高市の巾着田

圧倒されるほどの赤一色の中に 白い彼岸花を見つけると
四つ葉のクローバーに出会った時のように その存在が格別なものに思える

この地は 奈良時代に高句麗からの渡来人(とらいびと)が 
縁あって住むようになったという高麗(こま)の郷(さと)

祖国は はるか昔に滅亡し 帰る場所を失うも
新天地で1300年の長きに渡り 連綿とつなぎ続けた血脈
そして 受け継いで来た文化と誇り

高麗神社の隣接地で まるで韓流ドラマから抜け出てきたような
美しい民族衣装を身にまとった女性に出会った
茅葺の高麗家住宅の前に佇む彼女が 家屋の横にあるシダレ桜の大木を見上げた時
早々と秋色に色付いた葉が一枚 やわらかな曲線を描いて 宙を舞った

奈良時代に関東一円から この地に集められた高麗人(こまびと)が 
異国の地に溶け込み 根付く道のりはけっして平坦ではなかったはず 

現在でも 地球上には 祖国を追われた人々の なんと多いことか

彼らの未来は・・・ 心が痛む

出来ることなら かつての渡来人のように いつかは根付く場所を得て欲しい

赤と白 色は違っても 同じ彼岸花  生まれた国は違っても 同じ人間
違いを指摘し合うばかりではなく 折り合いをつけながら共生する道はないものか

再び巾着田に戻った私は 楽しそうに彼岸花を愛でる人たちから 少し離れ
高麗川の岸辺で 静かに流れ行く水を じっと見つめた

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