スーパームーンに魅せられて

DSC03552

 

「十五夜は昨日でしたが、満月は今日です。しかもスーパームーンですよ」とテレビニュ
ースでアナウンサーが言ったのを耳にした老夫婦は、昨日と同じように庭のベンチに腰
掛けて夜空を見上げました。

夫: 月は地球の周りを楕円の形で回るから、同じ満月でも今日みたいに地球に最も近
   づいた時は、一番遠くにある時に比べると約14%大きく、30%も明るく見えるそう
   だよ。

妻: 確かに、大きくて明るく見えるわ。

夫: スーパームーンの条件は二つ、月が最も地球に接近した時、そして満月であること
   だね。

妻: それを観賞するには、晴れていなくちゃね。

夫: ハッハッハ、そりゃそうだ。ところで、日本では月の表面の模様を「ウサギの餅つき」
   に例えるけど、外国ではどのように見ているのか知っているかい?
   私には「ウサギの餅つき」がどうもしっくりこないので、調べてみたんだよ。

妻: 月は地球に対していつも同じ面を向けて回っているから、世界中どこで見てもほぼ同
   じ模様に見えるはずよね。それなのに月の模様をどう捉えるかは、それぞれのお国
   柄が出るんでしょうね。

夫: 先ずは前提となる月の模様だけど、うす暗いところは「月の海」と呼ばれ、黒い色の
   玄武岩でできている。そして、その他の部分は「月の高地」と呼ばれて、斜長岩と
   いう白い岩石でできているので白っぽく見えるそうだよ。
   模様の見方は白い部分で形を見る国と、黒い部分で見る国があるんだ。これだけ
   でもお国柄が出て面白いよね。
   具体的に言うと、南ヨーロッパでは「大きなハサミを持ったカニ」、東ヨーロッパでは
   「女性の横顔」、北ヨーロッパでは「本を読むおばあさん」、アラビアでは「ライオン」、
   ドイツでは「薪をかつぐ男」、カナダインディアンは「バケツを運ぶ少女」そしてバイキ
   ングは「水桶をかつぐ男女」に見えるそうだ。

妻: なるほどね、それだけ違うんだから、月に対して抱くイメージも国によって違ってくる
   わよね。日本では「お月見」が伝統行事になっているし、私なんかは月光に照らさ
   れるとエネルギーが湧いてくるように感じるのよ。
   でも、欧米では月といえば少し不気味なイメージがあるみたい。例えば満月は人の
   心を狂わせると思うそうよ。だから満月の夜に狼男に変身する話が映画にもなって
   いるわ。マイナスのイメージが強いのかしら。

夫: 月の模様の見え方や、抱くイメージも国により様々だというのは、興味深いね。

妻: さっき、月の黒いところは「月の海」、白いところは「月の高地」と言っていたけど、黒
   と白以外に月が赤銅色に見えるときがあるけどそれは何故?
   前に聞いたかも知れないけどね。

夫: それは光の波長が関係しているんだ。光の三原則では、すべての色が集まると白
   色だよね。だから太陽からの光線が地球の大気に邪魔されずに、すべて月に当た
   っているときは、青い海がない岩石だらけの月表面はうす暗いところ、白いところが
   そのまま映し出されるけど、地球の大気の影響を受ける環境下で太陽の光が通る
   と、多くの光は散乱してしまうんだ。でも、波長が最も長い赤色は、弱められつつも
   地球の大気を通り抜けて月に到達する。これが赤銅色に見える理由だね。

妻: スーパームーンに向かって願い事をすると叶うって、ニュース番組のゲストの人が
   言っていたけど・・・どうなんでしょうね。

夫: 「お財布を振って金運アップ」と言うのを聞いたことがあるよ。スーパームーンが満月
   の中でも、より大きくて明るく見えるから、願い事が叶うと期待しているんだろうね。
   でも、逆に悪いことが起きる前兆だと言われることもあるよ。どちらも科学的な根拠
   はないけどね。

妻: 次のスーパームーンは、いつ見ることができるの?

夫: 去年は9月9日で今年が9月28日。来年は11月14日だ。今年より、もっと地球に接
   近するそうだから、圧巻のスーパームーンが堪能できるぞ。
   でも、11月じゃ、寒そうだな。

妻: 来年の11月14日が近づくと、またテレビで取り上げるだろうから、今から日にちを
   覚えようとしなくっても大丈夫よね。

夫: 来年のカレンダーも、まだ手に入っていないことだし、どこかにメモッておけば?

妻: それはダメね。どこにメモしたかを絶対に忘れるに決まってるんだから。

夫: そこのところだけは、えらく自信満々なんだね。納得はできるけど。

妻: ア~ッ!雲が湧いてきた。スーパームーンがどんどん隠れちゃう。

夫: そろそろ部屋に戻ろうよ。去年に続いて、今年もスーパームーンを見ることができて
   よかったね。

今やスーパームーンは、日食や月食そして流星群と肩を並べる天体ショーのひとつとし
て、テレビで大々的に取り上げられています。その魅力は何と言っても「月が明るくて大
きく見えること」に尽きますね。アポロ11号が着陸した「静かの海」はどの辺りかな?
なんて、普段では考えもしないことを思いながらスーパームーンを観賞した私でした。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。