彼岸花とカマキリ

ブログ用 彼岸花とカマキリ 20150922

 

カマキリ: 次から次へと人間が寄って来て、ウルサイったらありゃしない。
       そんなに私が珍しいのかな~?私じゃなくて、彼岸花を写しに来たんでしょ。
       彼岸花を写しなさいよ。モ~、そんなに近くまで寄って来ないで!

彼岸花 : 人間って、面白いわね。さっきまで私たちに夢中になっていたくせに、カマキ
        リさんを見つけた途端、私たちのことはそっちのけよ。
        フフフ、あの人、うまく焦点が合わないって、ぼやいているわ。

カマキリ: カメラの焦点が合わないって?だったら写すのを諦めたらどうなの?
       しつこいわね。近寄るなって、言ってるのに・・・

彼岸花 : アラ、写されるのが嫌なら、サッサと私たちの中に潜り込めばイイじゃないの。
       こんなにたくさん咲いているんだから、すぐに隠れることが出来るわよ。

カマキリ: それがイイわね。じゃあ、あなたのそばに行くわ。ヨイショ、ヨイショ。

彼岸花 : なんだか、足元がおぼつかないわね。どうしたの?

カマキリ : どうしたも、こうしたも、あなたの花びらってフニャフニャしているから、私の
       重さを支えきれないみたい。地面に落っこちそうで怖いわ。

彼岸花 : ちょっと~、あなたは何のために羽根を付けてるの?飛びなさいよ。

カマキリ: アッ、そうだった。私って飛べるんだったわね。すっかり忘れてた。

彼岸花 : さっきから、人間がカメラを近づけて来るのが嫌だ、嫌だって言いながら、
       本当はまんざらでもなかったんじゃないの?モデル気分を楽しんでいたり
       して。だから、ジッと同じ場所に留まっていたんでしょ。

カマキリ: ばれちゃったか。実はそうだったのよ。脚光を浴びるって、気分がイイものな
       のね。辺り一面を赤く染めて咲く彼岸花さんを目当てに、たくさんの人間た
       ちが押し寄せて、あなたたちの写真をジャンジャン撮っているから、ちょっと
       羨ましいなって思っていたのよ。
       ところが、最初に私を見つけた人が私を写し始めた途端、次から次にいろん
       な人が私を取り囲み始めたものだから、ついつい、いい気分に浸っていたの。
       照れ隠しに、自分の気持ちとは裏腹なことを呟いちゃったってわけ。

彼岸花 : やっぱり、そうだったのね。だけど、あなたの気持ちも分かるわ。注目される
        って嬉しいことよ。私たちが注目を浴びるのは花が赤々と咲き揃う、この時
        期だけなの。1年のうちで、たった1週間だけ。
        でも、それでいいの。この1週間の賑わいの後には静寂が戻り、また来年、
        きれいな花を咲かせるために、私たちは青々とした丈夫な葉っぱを伸ばす
        の。養分を蓄える時期をゆったりと過ごすのも悪くないわ。
        脚光を浴び続けるって、きっと苦痛なんじゃないかな。

カマキリ: 苦痛ね~。私は今、初めて脚光を浴びたわけだから、そこのところはよくワカン
       ナイ。とにかく、今日はイイ気分に浸れてよかったわ。じゃあ、そろそろ飛んで
       行くわね。バイバ~イ!

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