「宝暦義民太鼓」が響き渡る奥美濃・しろとり 徹夜踊り

白鳥・宝暦義民太鼓 2015年8月 ハガキ版

白鳥・徹夜おどり 2015年8月 ハガキ版

 

お盆の徹夜踊りと言えば、岐阜県郡上市八幡町の「郡上踊り」が有名ですが、合併によ
り八幡町と同じ郡上市となった白鳥(しろとり)町でも、お盆の3日間は徹夜踊りが行われ
ます。
東海北陸自動車道の郡上八幡ICから富山方面に向かい2つ目の白鳥ICを出て、少し走
った所に美濃白鳥駅があります。踊り会場はこの駅の近辺です。
徹夜踊りの期間中、長良川鉄道は「徹夜踊り・盆臨時列車」を運行しています。美濃白
鳥駅から美濃太田行きの最終便は真夜中(早朝?)の4:20と表示されていました。

夫: 早めに到着したから、今回も踊り会場の近くに駐車できたね。ラッキー、ラッキー。

妻 : 徹夜踊りに来たのは2年振りかしら?来る前にYouTubeを見ながら事前練習をし
    たので、今夜は自信を持って踊るわよ。

夫: 僕は「宝暦義民太鼓」を楽しみにしているんだ。一昨年は先に「郡上踊り」を踊って
   から白鳥に来たから見逃しちゃっただろ。だから今日は絶対に観るぞ!
   「郡上一揆」の一連の流れを簡潔に、しかも感動的に演じてくれるところが気に入
   っているんだよ。

妻: 私、先に行くわ。写真に撮っておきたいものがあるの。義民太鼓の舞台前で待って
   てネ。

夫: お~い、久し振りの浴衣と新品の下駄だから、早く歩けないよ。あ~ぁ、もう行っち
   ゃった。まったく聞く耳、持たず。それにしても踊り開始にはまだ早いし、徹夜踊り
   なんだから時間はたっぷりあるのにナ~。急ぐ理由がわからない。

「宝暦義民太鼓」の舞台設営風景を興味津々の面持ちで見守っている夫のそばに、開
演時間を見計らったタイミングで妻がやって来ました。

夫: いい写真は撮れたの?もうすぐ始まるよ。舞台装置はいたってシンプルで、傘(か
   らかさ)連判状の大幕を背景に、両サイドには篝火が焚かれ、直径1.5mほどの大
   太鼓が左側に一つ、中央には3台の太鼓、それと口上を述べる人が座る丸太があ
   るだけだ。

妻: このシンプルさがイイのよ。ホラ、挨拶の人が登場したわ。しっかりと観ましょうね。


宝暦義民太鼓  (説明は本来のものを短く編集しました)

(前言)
 今を去ること250有余年の宝暦年間、時の郡上藩主金森頼錦は・・・百姓たちに重税
 を課し、さらに年貢の増加を計るため・・・検見取りを申し渡した。

(第一曲)
 これを知った百姓たちは郡内各所に集まり・・・郡上藩へ検見取りなどの取り下げを嘆
 願したが解決せず、中には藩側に内通する寝百姓も現れ始めた。志を同じくする70余
 名の立百姓は・・・神文を中心に盟約し江戸藩邸へ出訴することを決めた。これが有名
 な傘(からかさ)連判状である。
 それではご覧ください。「農民決起・傘連判状太鼓」でございます。
      ドンドンドンドン・・・・・ドドド~

(第二曲)
 だが、百姓の願いは届かず、もはや江戸幕府への直訴しかないと5人の村人が江戸
 へ行き、老中酒井忠寄の登城を待って駕籠訴を決行したのである。「直訴太鼓」をご覧
 ください。
      ドドドドド、カッカッ、ドドド~

(第三曲)
 その後、幕府からは何の沙汰もないまま・・この間に立百姓(藩に抵抗する百姓)と寝
 百姓(藩側についた百姓)との対立が激化し、百姓たち二千有余名との争いとなり、
 藩より寝百姓応援のために送った足軽たちも混じって大乱闘となったのである。
 「歩岐島騒動・乱闘太鼓」でございます。
    ドドダダドドダダ、ドドド~、ドドダダ

(第四曲)
 この騒動をきっかけとして立百姓の代表者たちが江戸幕府へ箱訴を行なった結果、
 ついに訴願が取り上げられ、金森藩は取りつぶしとなり、百姓側の勝利となった。
 そのかげには打ち首、獄門、遠島追放などとなった義民たちの身命を惜しまぬ尊い
 働きと百姓たちの固い結束があった。過酷な悪政から救われた農民は次代領主の
 善政によって楽しい毎日が送れるようになったのである。
 「あぁ 永久(とわ)に称(たた)えよ 義民の功績(いさおし)を」
 それではご覧ください。「天下泰平・踊り太鼓」でございます。
    ド~ン、ド~ン、カッカッカ、ドンドン

(終曲・宝暦義民の唄と踊り)
  ♪ ア~、ここに過ぎにし その物語 時は宝暦 5年の春 アッ ドッコイショ ♪


太鼓の演奏が終わると演者たちはお面を外し、「宝暦義民太鼓の唄」に合わせて太鼓
の周りで踊り出します。次に曲は「源助さん」に変わり、一列に隊列を変えつつ「踊り屋
台」が置かれた場所へと踊りながら移動していくのです。
演者たちの後には踊り保存会の皆さん、さらに一般の人々が続いて、いつしか「踊り屋
台」を中心に輪ができていきます。こうして、白鳥の徹夜踊りが始まりました。

妻: 出演者が被っていたお面と農民風の衣装は石川県輪島の「御陣乗太鼓」を思い起
   こさせるわね。出演者は14~15名くらいかしら?何度見ても感動するわ。

夫: 多くの犠牲者を出したけど江戸時代で唯一、百姓側が勝利したのが「郡上一揆」な
   んだよ。このような形で史実を語り継ぐことは大切だ。数年前には映画化されたよ
   ね。
妻: あの傘連判状の大幕に名前が円形で書かれているのは首謀者が誰だかわからな
   いようにするためなのよね。義民たちのお互いへの思いやりとか、結束の強さを感
   じるわ。

夫: 哀調を帯びたり、荒々しくなったり、穏やかになったりする太鼓の音が心に沁みたよ。 

妻: そうね。一曲ごとの太鼓の音色に込められた想いに、ス~ッと感情移入できたわ。
   最後に出演者がお面をとって踊り、そこから徹夜踊りの幕が開いていく演出になっ
   ているのが素敵よね。

夫: 今年も白鳥の町に「宝暦義民太鼓」が高らかに鳴り響いたね。さぁ、今度は踊りを楽
   しむ番だ。上手に休憩をとりながら踊ろうよ。

妻: アッ、踊りのお師匠さんを見つけた!彼女の近くで踊るから、また、後で会いましょ
   う。

夫: 行っちゃったよ。ヤレヤレ。僕も頑張って踊るとするか。でも、ちゃんと踊れるかな?

 

皆さんも是非、白鳥踊りを体験してみて下さい。アップテンポで、楽しいですよ~♪♪

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