仲良し3人組とガマ仙人

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動物村の仲良し3人組がいつものように村の広場で遊んでいる時のことです。雑木林
の中から貫禄のあるカエルが出てきて、キョロキョロと当たりを見回しています。

ミミ : あれはガマガエルさんじゃないかしら?

ポン吉: ちょっと行ってみようよ。

コン太: こんにちは!何かを探しているの?

ガマ仙人: ここは動物村かな?

ミミ : ええ、動物村ですよ。

ガマ仙人: おお、そうか。ようやく着いたようじゃな。ワシはガマ仙人じゃ。

コン太: ガマ仙人?自分のことを仙人って言うのは、ちょっと変だよ。

ガマ仙人: 何を言うか。ワシはその辺にいるガマとは違うぞ。普通のガマは前足の指が
       4本、後ろ足の指が5本じゃが、修業を積むと後ろ足の指が1本増えて、6本
       足になるんじゃ。いわゆる四六のガマじゃな。
       中でもワシは、その長老でガマ仙人と呼ばれている特別なガマじゃぞ。

ポン吉: ふ~ん。長老ね~。この村にも長老がいるよ。

ガマ仙人: おお、その長老に呼ばれたので、ツクバノ山から大急ぎでやって来たのじゃ。

ミミ : 長老のお友だちなのね。ねえ、ガマ仙人さん、ツクバノ山ってどんな所なの?

その時、大きな葉っぱを二枚背負って息を切らしながら、長老が走ってきました。かなり
急いでいる様子です。

ポン吉: 長老!何事ですか?

長老 : 大変じゃ。大変じゃ。猿のエン坊の妹が岩場から足を滑らせて、大怪我をした
     らしい。頼りになる援軍を頼んでおるが、果たして彼が来てくれるかどうか、
     いささか不安じゃ。とにかく、手当をしなくてはならん。君たちも是非、手伝って
     くれ。

3人組: それは大変だ。急ごう!

ガマ仙人: お~い、長老、長老。ワシが目に入らぬのか?足元を見てくれ、ガマ仙人
       じゃよ。お主に呼ばれたような気がしたから、息せき切って、やって来たぞ。

長老 : これは、これはガマ仙人。私の願いが届いたのですね。エン坊から聞いた怪
     我の様子では血止めが必要らしいので、ツクバノ山に向かって、「ガマ仙人よ、
     来てください!」と祈ったのです。
     もうここに到着しているとは、さすがガマ仙人ですな。ありがたい。

ガマ仙人: 事情は今、聞いたぞ。急いで、その娘のところに行くとしよう。案内してくれ。

コン太: ガマ仙人さん、僕の背中に乗ってください。皆で走って行きましょう。

ポン吉: 長老。その大きな二枚の葉っぱは何に使うの?

長老 : 後でわかるよ。

3人組と長老とガマ仙人はエン坊の妹が大泣きしている岩場にやって来ました。長老
はケガの状態を確認した後、傷口を押さえながら、そばでオロオロしている3人組と
エン坊に指示を出しました。

長老 : 地面に穴を掘り、この大きな葉を敷き詰めて水が漏れない窪地を作りなさい。
     そこに、もう一枚の葉っぱをうまく使って水を運んで入れ、簡単な池を作るの
     じゃ。葉っぱで水を運ぶのは大変じゃが、何とか頑張ってやってくれ。

ミミ : 池づくりは穴掘り名人の私と手先の器用なエン坊さんでやるわ。ポン吉さんと
    コン太さんは水汲みをお願いね。

エン坊: 僕たちは水が漏れないように葉っぱを敷き詰めるから、君たちは水汲みを頼む。

ポン吉: 任してくれ。川から水を運んでくるよ。

コン太: アッ、そうだ!この岩場の裏側の窪地には、いつもきれいな水が溜まっている
     はずだぞ。あそこから持ってこよう。川から運んでくるよりもずっと早く、水を貯め
     ることができると思うよ。

みんなの協力により、葉っぱで作った池に水が貯まりました。ポン吉もコン太も汗ビッ
ショリです。エン坊は妹のキキに声をかけて励まし、ミミもキキの手を握りしめています。

長老 : さあ、ここからはガマ仙人の出番じゃ。君たちはガマ仙人の背中に回ってくれ。

ガマ仙人: さすが長老じゃな。ワシの能力を良く覚えておった。それじゃ~、始めるぞ!

長老 : みんな、よく聞くんだ。ガマ仙人が水面に映った自分の顔を見ると、背中から
     油がタラリタラ~リと出てくる。それを手で集めて、キキの血が出ている箇所
     に塗るんじゃ。痛がらないようにそっと置くように塗るんじゃぞ。
     そうすれば塗った所から少しずつ血が止まってくるはずじゃ。

暫くすると、水面をジ~ッと眺めていたガマ仙人の背中から黄色っぽい油が滲み出て
来ました。それを傷口に何度も塗ると不思議なことに血が止まり始めたのです。
キキも泣き止み、落ち着いてきた様子です。みんなホッと胸をなでおろしました。

ガマ仙人: 動物村の団結力は見事じゃ。そこの3人組よ、今日はお手柄だったな。これ
       からも村のために頑張れよ。

長老 : ガマ仙人、今日はありがとう。これからツクバノ山に戻るのは大変じゃろう。今日
     はこの村に泊まってくれ。久し振りの再会じゃから、ゆっくりと話をしようではない
     か。キキの容態を見るかたわらで、ツクバノ山の話を聞かせてくれぬか?

ミミ : だったら、私たちも一緒に話を聞かせてください。お願いします。

こうしてガマ仙人は動物村で一夜を過ごすことになりました。3人組もそれぞれ両親の許
可を得て、長老の家に泊まることになったのです。エン坊もキキの付き添いとして加わり
ました。はてさて、ガマ仙人はどんな話をしてくれるのでしょうか。3人組が目を輝かせて
話に耳を傾ける姿が見に浮かんできますね。

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