仲良し3人組 年末のお手伝い

森の妖精

 

動物村の一年も間もなく終わります。あちこちを飛び回って、いろんな情報を運んで
くれる知恵者のフクロウ博士から、人間たちの行動を聞いた長老が、「動物村でも
門松という飾りを作ろう!」と言い出しました。長老に呼び出された3人組に与えられ
たのは、門松を作るのに必要な太い竹を3本、切り出してくるという仕事でした。

ミミ :なるべく大きくて、太い竹を見つけてくればいいのね。

ポン吉:お父さんから3人分のノコギリや手袋と、竹を縛るヒモを渡されたから持って
     きたけど、竹はどこにあるのかな?

コン太:まかしとけ、ちゃんと長老に聞いてきたよ。あそこのヤブ原を抜けると、大き
     な竹林があるんだってさ。

ミミ :長老は何でも知っているのね。だけど、私たちはまだあのヤブ原に入ったこ
     とがないのよね。ちゃんとした道があるのかしら?

コン太:夏の七夕飾りに使った笹を切り出した時の道が残っているはずだと、長老は
     言っていたよ。

ポン吉:よし、決まりだ。必要なものは僕が持つから、直ぐに出発しようぜ。

こうして仲良し3人組はヤブ原に向かって歩き始めました。ほどなくヤブ原に到着した
3人組はどんどん奥へ入って行きました。

ミミ :ねえ、最近は誰もここに来なかったようね。笹が生い茂っちゃって、もうどこが
    竹林に行く道なのか分からないわ。ポン吉さん、道に迷うといけないから匂い
    づけをしておいてね。

ポン吉:お安い御用だ。それにしても奥に行くほど笹の背丈が高くなって、全く先が見
    通せなくなってきちゃったよ。このまま真っ直ぐに進むかい、それとも戻る?

コン太:ホラ、見て!あっちの奥が明るいから、行ってみようよ。

明るさに導かれるように進んだ場所には、大きく直角に曲がった幹を持つ木が1本立
っていました。その木の周辺は周囲とは全く違う明るさに包まれ、穏やかで気持ちの
良い空間でした。3人組がその空間に立ち入った途端、急に周りの笹が揺れ出し、暫
くすると動きが収まりました。

ミミ :今のは何、どうして笹が急に揺れたの?それはともかく、竹林へ抜ける道は
    あるのかしら?

ポン吉:チョット聞いて!何か音がする。あれ、あそこだ。笹の一ヶ所が少し動いている。

コン太:何か顔を出したよ。花だ!花が次々に笹ヤブの中から出てくる。
     花の行進だ。どうして花が歩いて来るんだろう?

ミミ :違うわ。花が歩いているんじゃなくて、何かが花を抱えて歩いているのよ。

ポン吉:木の根元に穴が空いているぞ。その穴に向かって運ばれているんだ。
     花を冬の間の食べ物にするつもりで、アリのように運んでいるのかな?

ミミ :こんにちは。お仕事中、ゴメンナサイ。あなたたちは誰?
    なぜ、花を運んでいるの?

妖精A:アラ、私たちに声を掛けたのはどなた?花が大きいから、前が見えな
     いんだけど。

妖精B:オヤ?動物たちがいるぞ。どうして僕たちのことが見えるのかな?
     君たちの言葉が理解できるのはナゼだ?

妖精C:アッ!もしかしたら、花の妖精たちが言っていた動物村の仲良し3人組って、
     あなたたちのことでしょ。お会いできて嬉しいわ。

妖精D:僕たちは森の妖精だよ。もうすぐ雪が降るから、花たちを土の下に避難させて
     いるんだ。ここでの作業はこれで終了さ。

ミミ :花の妖精の音楽隊は私たちのお友達だけど、森の妖精さんについては聞いた
    事がないわ。森にも妖精さんがいるのね。初めまして、私はミミ。よろしく。

ポン吉:僕たちのことを知っているみたいだね。よろしく。

コン太:よろしくナ。僕たちは門松っていう飾りを作るために、太い竹を取りに来たんだ。
     どの道を行けば竹林に出られるのか、教えてくれないかな~。

妖精C:それなら、今、私たちが通って来た道をたどれば、間違いなく行けるわよ。
ミミ :良かった。でも、そこの竹を切ったらあなたたちが困らないかしら。

妖精A:大丈夫よ。竹は春になると新しい芽がドンドン伸びてくるから心配いらないわ。
     気に入ったものを持って行ってもいいわよ。

妖精B:竹の枝は、切り落としてから運ぶと楽だよ。

ポン吉:ありがとう。これで門松用の竹を持って帰れそうだ。

コン太:森の妖精さんたちは花の音楽隊の妖精さんたちとは、かなり姿が違うんだね。

妖精D:ハハハ、僕たちは自由に姿を変えられるから、本当の姿というものはないんだ
     よ。

ミミ :水の精たちと同じなんだね。

妖精D:僕たちはこれから次の場所へ移動しなければいけないんだ。また会えるとい
     いね。

ポン吉:春には人間たちが<春の妖精>と呼ぶ福寿草やカタクリたちが次々と咲くけ
     ど、森の妖精さんたちがこうして冬の間、保護してくれているから咲くんだね。

コン太:森の妖精さんたちも忙しそうだな。僕たちも竹取りを急ごうぜ。

3人組は教えられた道をたどり、太い竹を見つけました。枝葉を切り落とし、運びやす
いように紐でくくった竹を、3人で力を合わせて引っ張って、意気揚々と村に帰って行き
ました。
3人組にまた新しいお友達が増えました。こうしてどんどんお友だちや知識を広げて大
人になっていくんですね。

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この一年間、当ブログをお読み頂き、ありがとうございました。
来年もこのブログを継続したいと思っています。
よろしくお付き合いください。

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