桜・人との関わり

荘川桜

荘川町HPより

Scan-001

2002年5月5日 撮影

桜には人の心を浮き立てる不思議なパワーがありますが、今回は「人との関わり」をテーマ

に綴ります。

 

1.荘川桜(しょうかわざくら)

岐阜県高山市荘川町の御母衣湖畔の国道156号線沿いに2本のエドヒガンの老木が

あります。樹高約20m、幹周約6m、樹齢約450年。御母衣ダムの建設にともない、

湖底に沈むことになった光輪寺と照蓮寺の巨木。初代電源開発公社総裁の高碕達之

助氏の「何とか救いたい」との熱意により移植することになったのですが、樹齢400年

以上という老齢と巨体、更に外傷に弱い桜ゆえに移植は困難を極めました。

高低差50m、移動距離600m。ほとんど不可能に近い作業だと思われました。移植直

後は枝を出来る限り切り落としたために、幹だけの無残な姿でしたが、翌年には根付き

が確認され、今では昔の姿を彷彿させるまでになっています。失われつつある「自然の

大切さ・物への愛情・命の尊さ」を教えてくれるこの桜木は前回に紹介した「根尾の淡墨

桜」に通じるものがあると思います。桜の開花時期にはダムに沈んだ村の人たちがここ

に集い、故郷を想い、懐かしい日々のことを語り合うそうです。心の拠り所になっている

のですね。老桜が人の心と心をつなぐ。今では荘川町自慢の桜です。東海北陸自動車

道・荘川ICから約10kmで、途中には「桜香の湯」という天然温泉の立ち寄り湯があり、

観桜帰りにお勧めです。

 

2.桜を植え続けた人

「太平洋と日本海を桜で結ぶ」という夢を抱き、名古屋市から金沢市までを結ぶ名金線

のバス路線沿いに、桜を植え続けた人がいました。その人の名は佐藤良二さん。旧国

鉄バス・名金線の運転士として働いていた人です。彼が桜を植えようと思い立ったのは、

名金線のルートにあたる国道156号線沿いに移植された「荘川桜」が復活の花を咲か

せたことに感動したからだと言われています。

全長260kmに5万本の桜を植樹しようと頑張る姿はニュースでも紹介されました。さら

に、この活動は映像化され、映画「さくら」では篠田三郎さん、テレビドラマ「さくら道」では

緒方直人さんが佐藤さん役を演じました。佐藤さんは47歳の若さで亡くなりましたが、

約2,000本のソメイヨシノを自らの手で植樹されたそうです。郡上市美並町の深戸堤防

には200本ほどの桜が並んでいますが、これは佐藤さんが個人で植えた桜の一部で

す。時代の変遷により名古屋から金沢までの直通バス運転はすでに廃止されました

が、かつての路線経路である名古屋城から兼六園までを走る「さくら道国際ネイチャー

ラン」が1994年から開催され、今年は22回目を迎えます。走るのは2日間ですが、開

会式から閉会式までの全日程は4日間にわたるようです。

 

桜は人と人、あるいは人と場所をつなぎ、それぞれの想いは新たなる物語を紡ぎます。

あなたの心の中にも小さな物語が綴られ始めてはいませんか?

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