ハクチョウの里帰り

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白鳥A:今朝は人の出入りが激しくて、落ち着かないね。何事だろう?

白鳥B:いつもの朝とは違うよね。大きなカメラを抱えた男の人が私たちを撮影してい

    るよ。

白鳥A:しばらくのあいだ、人間たちの話し声に耳を傾けてみようよ。

市長 :え~、50年前に皇居のお堀から2羽のコブハクチョウをこの牛久沼に譲り受

     けました。紆余曲折はあったものの、現在は順調に繁殖し、今では30羽

     近くまでに増えております。片や、皇居のお堀では生息数が9羽にまで減

     っておりますので、ここ1、2年の間に生まれた2羽を里帰りさせること

     になりました。この若いつがいが一日も早く新しい環境に慣れ、子孫を残

     してくれることを期待しています。牛久沼生まれの「りゅうくん」と「ま

     いちゃん」が先祖の地である皇居のお堀でも人気者になるように願ってお

     ります。

白鳥B:そういうことか。今、話していた人は誰だろう?

白鳥C: オッホン、あの人は龍ケ崎市の市長さんだよ。この沼はつくば市や牛久市な

     ど、5つの市に囲まれているけど、行政上は龍ケ崎市に属しているんだ。

白鳥A:あっ、物知りじいさんだ。ちょうどいいところに来てくれたね。いろいろ教え

    てよ。

白鳥C:何を知りたいんだい?

白鳥A:あの2羽が連れて行かれる「皇居のお堀」ってどんなところなの?

白鳥C:ここから車で2時間くらいのところに東京という大都会があって、そこの中心

    部分に天皇陛下という方が住んでおられる皇居という広い敷地があるんだ。

    昔は江戸城と呼ばれていた一帯で、周囲はお堀で囲まれているんだよ。

白鳥B:「お掘」って何?

白鳥C:外敵の侵入を防ぐために掘った幅の広い溝で、皇居周辺の堀には水が引いて

    あるんだ。

白鳥A:ふ~ん。よくわかんないけど、住みやすいところなのかな?

白鳥C:さあね。住んだことがないから、わしにもわからんな。

白鳥B:そりゃ、そうだよね。

白鳥A:よそのことは知らないけど、ここは岸辺にやわらかい草が生えているし、水も

    きれいで、毎日、エサをくれるやさしい人たちが大勢いるから、居心地いい

    よね。

白鳥C:それに、ほら、みてごらん。あそこにあるきれいな形の山。筑波山というんだけ

    ど、あの山、いいと思わないかい。よく写真を撮ったり、絵を描きにここを訪れ

    ている人間を見かけるだろ?あの人たちのお目当てはわし達だけではなく、この

    沼やあの筑波山を含めた景色の美しさを求めてやって来るみたいだよ。

白鳥B:私たちは恵まれた場所にいるんだね。

白鳥C:その通り!だから、いろんな鳥たちもここに集まって来るだろ。季節ごとにやっ

    てくる様々な鳥たちから、たくさんの情報を得ているから、わしはこんな物知

    りになったんだよ。

白鳥A:これからは違う鳥さんたちの話も、ちゃんと聞くようにしたほうがいいんだね。

白鳥B:あの2羽がいなくなっちゃうのはとても寂しいけど、きっと元気でいてくれる

    よね。

白鳥A:アッ、いつものおじさんがエサをまき始めたよ。食べに行こうっと。

白鳥B:待って~、置いていかないでよ~。

白鳥C:やれやれ、相変わらず食い気だけは旺盛だな。わしも行くとするか。

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