危険がひそむ冬場の入浴

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志位:今年は寒さが厳しいですね。体を温めるにはお酒が一番だと思っていたのですが、

   こう冷え込む日が続くと、寝る直前のお風呂のほうが効果的ですよね。

永 :志位さんもそうなのですか。実は私もお風呂から出て、身体が温かいうちにお布

   団に潜り込む毎日ですよ。お風呂に入らない日は足先が冷えて、なかなか寝付け

   ません。

志位:ただ、私の家は木造の一戸建てで風呂場が北側にあるので、脱衣所が寒くてね。

   お宅はマンションだから各部屋間の温度差が少ないんでしょうね。

   うらやましいですよ。

永 :いやいや、やはり風呂場も脱衣所も寒いですよ。冬場の入浴には危険が潜んでい

   ることを、僕たちのような高齢者は特に認識しておかなきゃなりませんね。

   最近の調査によれば、年間で14,000人も入浴時に亡くなっているそうですから。

志位:そんなに多いのですか?死亡の原因は脳卒中とかでしょうね。

永 :風呂場での死亡事故のほとんどが冬場に発生しているので、脱衣所や風呂場の寒

   さによって血管が収縮し血圧が急上昇した結果、心筋梗塞や脳卒中が発生したと

   見られがちですよね。でも実際には、このようなケースは1割程度なのです。

志位:えっ、血圧上昇以外にどんな理由があるのですか?

永 :血圧低下による溺死なんですよ。脱衣所の寒さによって、いったん血圧が上昇し

   たあと、お湯に入って血管が広がると今度は血圧が低下しますよね。血圧の上昇

   と降下の差が大きいと意識がもうろうとなって、溺死につながることが指摘され

   ているんです。

   42℃のお風呂に入ったあとの血圧は約40~50mmHgとの報告があります。正常血

   圧が85mmHg~130mmHgであることを考えると、大きな血圧低下ですよね。

志位:いや~、驚きました。

永 :熱いお風呂が好きな人がいますよね。でも、42.5~47℃の熱いお湯は心筋梗塞

   や脳卒中を引き起こす可能性があります。熱いお湯に入ると脳内のモルフィネと

   もいわれているβ―エンドルフィンが大量に分泌されるために、病みつきになる傾

   向があるようですよ。ぬるいお風呂では満足できない人は要注意ですね。

   それに高齢者は動脈硬化や高血圧の人が多いので、私たちも気を付けないといけ

   ませんね。また、お酒を飲んだあとは血圧が下がりやすいので、飲酒直後の入浴

   は厳禁です。

志位:それでは予防法について教えてください。

永 :まず、食後1時間以内の入浴は避けた方がいいですよ。入浴30分前に水分を補給

   して脱水症状を防ぐことも大切です。お風呂の温度は38~40℃がいいですね。

   そして15~20分ゆっくりお湯につかります。つかり方は半身浴が心臓への負担

   が少ないのでお勧めです。入浴後は大きめのバスタオルで水分をしっかりと拭き

   取ってから、バスローブなどで保温することも大事ですね。

志位:浴槽に落ちるのを防ぐ方法はありますか?

永 :ゆっくり行動する、溺れないように腕を浴槽にかけておく、浴槽のフタを半分ほ

   ど閉めてその上にアゴをおく、などですね。

志位:なるほど、私は42°Cのお湯に首まで浸かって、ゆっくり入っているのですが、

   少し湯温を下げることにします。

永 :それと、お風呂の水深がほんの数十センチだと侮ってはいけませんよ。浴槽に入

   ると体に水圧がかかります。この水圧によって末梢血管が縮まり、浴槽から出る

   と広がるのです。浴槽への出入りだけでも血圧は大きく変動することも知ってお

   くべきですね。

志位:入浴が血管に与える影響の大きさというものを改めて認識しましたよ。良い勉強

   になりました。あとは脱衣所と風呂場の温度をいかに居間の温度に近づけるかを

   工夫すればバッチリですね。

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