白樺賛歌

白樺-001

 

乗鞍高原を家族で歩いた。高山植物を見ながら遊歩道を進むと、いつの間にか白樺林

の中を歩いていることに気づいた。

一本の白樺にそっと触れてみると、ヒンヤリとして、スベスベの木肌が手にとてもやさ

しい。

耳を澄ましてみた。頭上の枝と葉がそよ風によってからみ合い、サラサラとした乾いた

音が聞こえる。

白樺の根元に腰を降ろし、そのまま仰向けに倒れて空を見上げた。細い枝と小さな無数

の葉の間から、木洩れ日となって降り注ぐ光はどこまでもやさしく、白樺たちの温かい

まなざしに見守られているようだ。

遠くに聞こえるせせらぎの音、時折聞こえる小鳥のさえずり、そして白樺が奏でる乾いた

サラサラとした音を聞いていると高原コンサートの会場に座っているようだ。

一本、一本を良く見ると、根元付近から曲がっている木が多いことに気付く。

この高原では幼木の時に雪の重みを受けている。その重みに耐えて成長できた木が

真っ直ぐ上に伸び、白樺林を形成しているのだ。

 白樺美林はあちこちにあり珍しいものではないが、この高原の白樺は自然林だ。

それだけに一本、一本の白樺がいとおしく思われる一方、美しい容姿の中に秘めた

ど根性も感じさせてくれる。

白樺林は私にひとときのやすらぎを与えてくれた。

子どもたちは目が届かないほど先に行ってしまった。あの子たちも私の年齢になれば

この白樺林の魅力に気付いてくれるようになるのだろうか。

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