キレそうでキレない≪パート 3≫

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着れそうで着れない「振袖」

幸子:娘の成人式用に振袖を注文したのよ。とても素敵な柄だから、出来上がったらぜ
    ひ見に来てね。

礼子:まぁ、それは楽しみだわ。結構な出費だったんじゃないの?

幸子:えぇ、まあね。「主人がどうしても・・」って言うから、思い切って奮発したの。

礼子:父親って娘に甘いものらしいわね。私も成人式用に振袖をこしらえてもらったわ。
    でも式には洋服で出席したし、友人の中では一番早く結婚してしまったから、
    その振袖を着たのはお見合い写真を撮るときと結納の時だけだったの。

幸子:費用と着用回数を考えると高い買い物よね、着るのはせいぜい成人式と、独身時
    代に友人や親戚の結婚式にお呼ばれするときくらいだもの。
    ところで、振袖って何歳頃まで着ることができるのかしら?

礼子:そういえば、独身女性の第一礼装だってことは知ってても、何歳頃までかなんて
    考えたことはなかったわ。私たちの時代は20歳代で結婚する人が多かったから
    ね。でも、最近では30歳・40歳代のシングル女性は珍しくないでしょ。
    インターネットでそのあたりのことを調べてみましょうか?

幸子:そうね、ちょっと知っておきたいわ。


礼子:ベストアンサーは「未婚であることが第一条件。派手過ぎなければ、30歳前後ま
    でOK。悩むなら、他の物を着なさい」だって。

幸子:派手過ぎるかどうかなんて個人の感覚だから、基準になんてならないんじゃない
    の。娘がなかなか結婚しなかったら、本当に悩むことになりそうね。

礼子:こまかいことにこだわらない人ばかりなら着れそうだけど、しきたりに厳しい人
    が関係者の中にいれば、着れないってことかな?

幸子:何だか振袖に振り回される話になってきたわね。

礼子:さっき話した私の振袖だけど、早婚だった私はその振袖を妹に譲ったの。
    彼女は職業柄、結構着る機会が多かったみたい。写真を見せてもらったら、
    私よりかなり上手に着こなしていたから、「譲って良かった」と心から思っ
    たわ。
    それにね、妹が結婚した後、母が気をきかせてその振袖を洗い張りに出し
    ておいたの。それでね、妹の娘が成人式を迎えた時、妹は仕立て直しをし
    て、私から言えば姪にあたる娘がそれを着てくれたのよ。
    さらにさらに、私の息子の結婚式にね、姪はその振袖を着て出席してくれた
    の。
    これがまた、とても似合っていてね。洗い張りに出したおかげで新品のよう
    になった振袖ときれいな姪の姿を見て、私は感激しちゃったわ。

幸子:そういう風に使っていくことができるのが着物の良いところなのね。洗い張り
    に出しておいて下さったお母様のお気持ちはよく分かるわ。
    大切にしていらっしゃったのね。

礼子:そうなの。その気持ちを汲んでくれた妹と姪に感謝してるわ。
    そういえば振袖姿のお嬢さんたちを見てると背筋をシャンと伸ばして、いつ
    も以上に美しいし、なんとなく誇らしげに見えるわ。
    もちろん、ドレス姿の皆さんもステキだから、どちらがいいか・・なんて野暮
    なことを言ってるんじゃないのよ。誤解しないでね。

幸子:えぇ、分かってるわ。とにかく今度作る振袖を我が娘が「着れそうで着れない」
    なんてことにならなければ、私は満足よ。

礼子:よい時期によいご縁があるといいわね。

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